インドやスリランカ、インドネシアが紅茶の主要な生産国だとご存知ですか?
でも、実は日本でも戦後から紅茶が作られていて、「和紅茶」と呼ばれる日本産の紅茶があるんですよ。
この記事では、そんな和紅茶にスポットを当てて、そのユニークな特徴やおすすめの銘柄について紹介します。
和紅茶の生産背景とその歴史
「和紅茶」とは、日本国内で作られた紅茶のことを言います。
では、日本と世界の紅茶生産について見てみましょう。
紅茶の生産地と規模
世界で見ると、紅茶の一番の生産国はインドで、年間に約100万トンもの紅茶を作っています。
スリランカやケニアもたくさんの紅茶を生産していますが、日本での生産量は年間約120トンとかなり少なめです。
日本では特に静岡県が紅茶生産の約70%を担当していて、九州や埼玉県、愛知県、茨城県でも紅茶が作られていますが、日本の茶業界ではやはり緑茶や抹茶が主流です。
和紅茶の歴史と現状
日本で紅茶の生産が本格的に始まったのは戦後すぐのことです。
紅茶は農業の一部として国内外に供給され、日本の復興に役立ちました。
でも、インドやスリランカの紅茶が世界市場で主流になると、和紅茶は少しずつ影を潜めるようになりました。
最近ではオーガニックの製品やユニークな品質の和紅茶が出始めていますが、紅茶産業の大きな拡大はまだ見られません。
それでも、和紅茶の繊細な味わいは世界でも注目され始めています。
和紅茶が独自の地位を築きつつあり、その魅力や特徴を理解し、日本産の紅茶を応援することが大切です。
和紅茶の特徴と魅力
日本の和紅茶は以前は「品質が良くない」と言われていたこともありますが、本当にそうでしょうか?
ここでは、和紅茶の独特な特徴を詳しく掘り下げ、世界中の紅茶と比べた際の味と香りの違いを見ていきます。
味と香りの特性
和紅茶は、紅茶よりも渋みが少なくて、とてもなめらかな味がします。
世界で有名なウバ紅茶やキームン紅茶は、味が濃くて強いのですが、和紅茶はもっとやさしくて穏やかです。
このやさしい味は、紅茶の渋みが苦手な人や、フルーツティーや他のフレーバーを加えたティーにも合います。
主要な茶葉の品種
和紅茶でよく使われる「べにふうき」という茶葉は、紅茶用に作られた特別な種類です。
一般の紅茶に使われるアッサム種や中国種と比べると、べにふうきはアッサム種に似ていますが、味はあまり強くなくて、さわやかなダージリンのような風味があります。
このため、いろいろな場面で楽しむことができる、柔らかい味の紅茶になっています。
高品質な和紅茶の証
昔「品質が劣る」と言われていた和紅茶ですが、今は全く違う評価を受けています。
市場に出ている多くの和紅茶が有機JASマークを取得しており、農薬や化学肥料を使わずに自然の力だけで育てられています。
オーガニック食品や自然派食品に関心が高まっている今、和紅茶もその流れにしっかりと乗っています。
おすすめの6種類の和紅茶とその特徴
日本の和紅茶は、特別な製法と高品質な材料で作られていて、滑らかで優しい味が楽しめます。
ここでは、特におすすめの和紅茶を6つ選んで紹介します。
静岡県のおすすめ和紅茶
静岡県は、日本で一番たくさんの紅茶を作っている場所です。
緑茶で有名なこの地域では、紅茶作りにも力を入れています。
静岡オーガニック紅茶「かぐや姫」
無農薬・無化学肥料で育てられた茶葉を使っています。
この紅茶はやぶきた種の茶葉で作られていて、豊かな味わいと香りが特徴です。
ミルクティーとしても、チャイとしても美味しく飲めます。
巣鴨の特選紅茶
静岡県で育った無農薬の茶葉を使っていて、ダージリンに似た味わいがあります。
すっきりとした飲み口で、紅茶好きの人に人気があります。
池田茶園の紅茶
甘みが強いのが特徴で、まるで砂糖を加えたような甘さが楽しめます。
べにふうき品種の茶葉を使っていて、香りも良く、色も美しいです。
鹿児島県のおすすめ和紅茶
鹿児島県は、和紅茶の生産量で日本で第二位です。
知覧和紅茶
鹿児島県知覧町で栽培された茶葉を使っています。
柔らかな香りと優しい味わいが特徴で、日本茶のファンにもおすすめです。
ミントン柚子和紅茶
鹿児島の茶葉に柚子の皮をブレンドして、爽やかな味わいが楽しめます。
柚子の清涼感が特徴で、ミントや生姜チャイといった他のフレーバーもあります。
小牧緑峰園のべにふうき紅茶
香り高いべにふうき品種を使用した紅茶です。
受賞歴のあるその香りの良さで知られています。
まとめ:和紅茶のやさしさと味の深さ
和紅茶は渋みが少なくて飲みやすく、静岡県や鹿児島県産の紅茶は特に評価が高いです。
地元のスーパーで手に入るので、ぜひ和紅茶の魅力を試してみてください。