お家で紅茶を淹れるとき、どんな水を使っていますか?
初めての方や、普段から水にこだわりがない方は、「何でもいい」と思っているかもしれませんね。
ところが、使う水の種類や沸かし方を少し気をつけるだけで、紅茶の味わいがぐっと良くなるんです!
この記事では、水の選び方とお湯の沸かし方について、ポイントをわかりやすく解説します。
ちょっとした工夫で、毎日の紅茶がもっとおいしくなるかもしれませんよ。
紅茶には水道水がオススメ!
紅茶には、一般的に日本の水道水をおすすめします。
これは、紅茶に適した特性を持っているうえ、手軽に利用できるからです。
特に紅茶をこれから始める方は、まずは手軽な水道水から試してみると良いでしょう。
ただし、すべての紅茶に水道水が最適とは限らないため、選ぶ紅茶や個人の好みに合わせて、異なる種類の水を使うことも考えてみてください。
また、お湯を沸かす方法にもちょっとしたコツがあります。
次は、紅茶に適した水の特性について詳しく説明します。
紅茶に適した水①:硬度
料理やコーヒーと同じように、紅茶の味わいも使用する水の硬度によって変わります。
硬度は、水中のミネラル(カルシウムやマグネシウム)の量で決まる値のこと。ミネラルの量によって、水は「軟水」と「硬水」に分類される。
ミネラルが多いほど紅茶のタンニンと結びつきやすく、渋みや香り、色合いに影響を与えます。
硬度が低い軟水は、色が明るく、香りと渋みが際立ちますが、コクは少なくなります。
逆に、硬度が高い硬水は、色が濃く、香りと渋みが穏やかで、コクが増します。
水の硬度に基づいた特性表を参考に、紅茶に最適な水を選んでみましょう。
色 | 香り | 渋み | コク | |
超軟水 | 非常に明るい | 非常に強い | 非常に強い | 非常に弱い |
軟水 | 明るい | 強い | 強い | 弱い |
中軟水 | やや濃い | やや強い | やや強い | やや弱い |
硬水 | 濃い | 弱い | 弱い | 強い |
超硬水 | 非常に濃い | 非常に弱い | 非常に弱い | 非常に濃い |
一般的には0~60mg/ℓ未満の軟水が紅茶に最も適していますが、渋味が強いアッサム紅茶などは硬水で淹れると渋味が和らぎます。
また、ミルクティーの場合は、硬水がコクを出すためおすすめです。
紅茶の種類やお好みに合わせて、軟水と硬水を上手に使い分けてください。
軟水と硬水、どちらを使う?
軟水と硬水、それぞれに特徴がありますが、どちらを使うかは紅茶の種類や好みによります。
どちらも市場で一般的に入手可能なので、いろいろ試してみてください。
日本の水道水は軟水が多い
日本の水道水は、ほとんどが軟水です。
ただし、地域によっては硬水を使用している場所もありますので、ご自身が住んでいる地域の水質を確認すると良いでしょう。
軟水は日本人の味覚に合っているとされ、紅茶をはじめ多くの飲料に適しています。
カルキが気になる場合は、軟水のミネラルウォーターを使うのも一つの選択肢です。
これらはスーパーやコンビニで簡単に手に入れることができます。
ヨーロッパでは硬水が主流
ヨーロッパ、特にイギリスでは硬水が主に使用されています。
フランス産の「コントレックス」や「エビアン」などの硬水ミネラルウォーターは、紅茶の風味を引き出すのに役立ちます。
イギリスでの紅茶は硬水に適した茶葉でブレンドされており、硬水で淹れることでその真価を発揮します。
日本の軟水で淹れた場合と比べて味が濃くなるため、水の種類による味の違いを楽しむのも面白いでしょう。
紅茶に適した水②空気
紅茶の風味をさらに引き出すためには、水の空気含有量も重要です。
空気を多く含んだ水を使うことで、紅茶の葉がティーポット内で活発に動き、フレーバーと色が均一に抽出されやすくなります。
これはティーポット内で茶葉が上下に動くことで、茶葉からのフレーバーと色が均等に抽出される現象のこと。この動きが、茶葉から最大限の風味を引き出すためには非常に重要。
ポイント①新鮮な水の使用
ジャンピングを効果的に促すためには、新鮮な水、つまり汲みたての水の使用がおすすめ。
長時間放置されたり、保温ポットに入れられたりした水は、空気が抜けてしまいがちです。
新鮮な水を使うことで、紅茶が一層美味しくなります。
ポイント②水道水を勢いよく出す
日本の水道水は空気を豊富に含むため、紅茶の風味を向上させるのに適しています。
水道水を使う際は、勢いよく水を出すことで、さらに空気を含ませることができます。
これは紅茶専門店でも見られる技術で、その効果は非常に高いとされています。
ポイント③ミネラルウォーターの活用
硬水を好む方や、水道水のカルキが気になる場合は、ミネラルウォーターを選ぶと良いでしょう。
沸かす前にミネラルウォーターを振って空気を含ませるのが一つの方法です。
開封後、少し水を抜いてから強く振ることで、より多くの空気を含ませることができます。
紅茶を淹れる際の水の沸かし方
空気を多く含んだ水を用意したら、その水を沸騰させる際にも注意が必要です。
・水を強火で加熱
・大きな泡が見え始めたらグツグツと大きく沸騰する前に火を止める
・80度以下とならないようにすぐにティーポットに注ぐ
紅茶に最適なお湯は、水が沸騰し始めた瞬間が理想です。
強火で加熱し、大きな泡が見え始めたらグツグツと大きく沸騰する前に火を止め、そのままの状態で使用することで、水中の空気が抜けずに済み、紅茶の風味が損なわれません。
沸騰直後のお湯は空気を多く含んでいるため、このタイミングですぐにティーポットに注げるように茶葉などを前もって用意しておきましょう。
紅茶の美味しい入れ方【水編】まとめ
紅茶の美味しい淹れ方には、水選びから始まり、正しいお湯の沸かし方に至るまで、さまざまなポイントがあります。
・水の種類を選ぶ:軟水か硬水かを紅茶の種類に合わせて選び、新鮮な水を使用する。
・空気を含む水を利用する:水道水を勢いよく出すか、ミネラルウォーターを振ることで、空気を含ませる。
・適切にお湯を沸かす:水が沸騰し始めたらすぐに火を止め、80度以上のお湯で紅茶を淹れる。
これらの簡単に試せるコツを実践することで、紅茶の風味が格段に向上し、毎日のティータイムがもっと楽しい特別な時間になるかもしれませんね。
ぜひ試してみてください。